koti (コチ)とは?
kotiは「故知」と「胡地」の二つから名前をもらいました。
一つめの「故知」は、「温故知新」から分かるように昔の人々の知恵を意味します。
二つ目の「胡地」は、「未開の地」を意味します。
昔の人々は自然と寄り添いながら生活をしていました。
人がコントロール出来ることは少なく、自然に委ねた生活といってもいいかもしれません。
今は科学の進歩により生活が便利になりました。
全国どこに行っても同じ味のものが食べられ、安定して食品を製造することが出来ます。
その一方で、本来自然に任せるところまで人の手が入りコントロールしすぎている気がします。
それは、ビール造りにも当てはまるのではないかと感じています。
ビールは日本酒、味噌、醤油、ワインなどと同じ発酵食品。
発酵食品とは本来、気候の違い、各地に棲む菌達の違い、そして人による製造方法の違いによって土地ごとに豊かな発酵文化が広がっていきました。
ところが、今の多くの発酵食品はその土地ごとの特色も菌達の働きも全て人間の手でコントロールしようとしています。
良く言えば「安定且つ均一的な製品の大量生産」を可能にします。
その一方で、そこに「個性」というものは捨てられています。
koti breweryはこの「個性」を大事にしたいと思っています。
イースト(純粋培養酵母)を使わず空気中から採取した自然酵母で発酵を行い、原料もなるべく農薬や肥料が使われていない自然に逆らわないものを使い、瓶内発酵・瓶内熟成を行う。
本来は当たり前のことです。
その当たり前のことを可能にするためには「昔の人々の知恵」が必要です。
そして、ただ昔のビールを再現するのではなくそこから新しいものを生み出すために「未開の地」を切り拓いていくという目標があります。
ものが溢れいてるこの時代にこんな変わったビール醸造所が一つ位あっても良いのではないかと思い、koti breweryを立ち上げました。
一般的なビールとは味は違うかもしれません。
いつも同じ味のビールを提供出来ないかもしれません。
自然に寄り添い、菌達の言葉を聞く。
こんな変わったビールを少しでも応援してくれる方々が増えてくれたら嬉しいです。
koti brewery 代表
妹尾 悠平